名誉 ・2004年5月27日生まれの女の子 遊姫・2004年11月4日生まれの女の子


by pc911

ロス・・・母はつよし

ちぃさんは元気いっぱいで8歳まで生きてくれたけど、6歳になったころには「覚悟」をしなきゃと思いながら日々を過ごしていた。
たった1泊するだけでもちぃさんシックになってしまう私たちは小旅行にさえも行けなかった。取り合いしながらぷにゅぷにゅのお腹に顔をぐりぐりし、なんともいえないあのにおいに幸せを感じていた。

ちぃさんがいなくなるなんて絶えられるだろうか?

立ち直れなくなるのではないだろうか?

それを頻繁に思うのが何の解決にもならない私の覚悟だった。病気になってしまうくらいならその次の日から新しい家族に来てもらおう。元気にこっここっこと走り回るちぃさんを見ながらそんなことを考えていると、罪悪感があるような胸に鉛がつまったような気分だった。
ペットとゆう呼び方が嫌いだ。
ちぃさんは愛する私たちの家族であり娘だ。
でも、ちぃさんがいなくなったら自分のためにまた家族を迎えようと考えている。結局ものすごくワガママで勝手なんだ。でもそれは、ちぃさんがほんとに本当に可愛から。いくら辛くてもあの幸せにはかえられない。

その日、ちぃさんのお葬式に使う写真を選びながら号泣した。私たちのちぃさんがあふれるほど次から次へと出てきた。後悔は何一つないのに理由なくただただ悲しかった。でもいくら悲しくても最期のお別れのドアをこじ開けて連れ帰ることもできない。1時間がたって小さく白い姿になって出てきたときは不思議ともう心は落ち着いていた。こんなに身近な家族のお葬式は初めてのことだったが、火葬とゆうものを体験した私は驚くほどにふっきれていた。
3日ほどするととても空しくなった。
「ちぃさんがいない」。ほんとうにちぃさんはいなくなったんだとおしよせてきた。ペットショップに行くことに罪悪を感じつつ、だからこそ行かなくてはとも思っていた。ちぃさんはちぃさんだけで、ちぃさんのかわりを探しに行くわけではないと揺るぎない自信があっても。
素直じゃない私は出逢いたいのに出逢いたくないような妙な気分で、やっと5日目にペットショップに行った。
本で見たのとは大違いの短足短首のイタリアングレーハウンドがやばいほど可愛いかった。迷った。自信も覚悟もあるのにドキドキワクワク迷った。
理屈も理由もたてまえもいらないじゃないか。欲しいとゆう素直な気持ちの他に何がいる?

来る前から名誉とゆう名前に決まっていた小犬は、そうやっておとうさんとおかあさんの世話をするためにうちの子になってくれた。なのに初対面の緊張とゆう儀式をあたえる間もなく、名誉はゴホゲホと大きな咳をしでかしてくれた。嬉しいやら悲しいやらあっとゆうまに心配をかけてくれて愛を要求してくれた。
何を勘違いしていたのか私は自分で思うよりも冷たく図太い人間だった。ちぃと名誉のおかげでそれを知り怖い物がひとつ減った。

このひとつは私にとってかなり大きい。
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by pc911 | 2004-11-12 13:24 | 我。が。